【LINE マンガ】「悪の登校」を全話読了紹介レビュー

こんにちは。今回は先日完結したLINEマンガで読める「悪の登校」という漫画をネタバレを避けつつレビューします。
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【4話無料】悪の登校｜漫画無料・試し読み｜LINE マンガ

成績優秀、容姿端麗、平均以上の戦闘能力、そして少しの正義感。 模範生徒の、近藤 涼太は卒業を控えたある日、屋上から突き落とされて植物状態となる。 聴覚と意識だけが生きている状態で、死ぬこともできず、地獄のような日々を送って10年、彼は突然、いじめが始まった日に戻る。

個人的総評

評価：★★★★★(星5.0)

マジでオススメ！きっかけとなった出来事の胸糞具合の高さ、復讐開始後の頭脳戦に肉弾戦、経済戦と全てにおいて見ごたえのある内容でありながら、主人公や他の主要キャラクターの魅力もしっかりとあります！
こういった復讐ものにありがちな主人公が頼りない展開やキャラによって中途半端な慈悲を与えて読者に不完全燃焼感を与えてしまうような展開は一切なく、個人的に復讐ものとしてこれほど完璧で徹底された漫画はないと感じました！

漫画の魅力

簡潔かつ説得力のある復讐動機

復讐ものといえば序盤はいじめや大切なひとを殺されるなどといった主人公が復讐に目覚めるきっかけから始まるのが定番です。こちらも例外ではありません。ただしその内容はほぼ１話で説明されるうえ、物語途中の補足説明が長々と入ることもなく、数コマ程度入るだけです。その分復讐パートがすごく丁寧に描かれているわけですね！

ほぼ1話の内容なのでネタバレしちゃいますが、このきっかけの内容がいじめにより屋上から突き落とされ、植物状態となった後、そのまま死ぬことも起きることもできずに10年間、主人公の状態が原因で不幸になっていく家族の話やニュースでの経済の動向や社会情勢を永遠と聞き続けるというもの。

これだけ聞くと結構ありがちだなと感じるかもしれませんが、この10年間の意識だけあったというのがなぜ主人公がこんなにも家族思いであるのか、なぜ高校生でありながら復讐に必要な権力と財力を手にするほど有能なのかなどといった部分に大きな説得力を持たせているわけなんです。

一切の迷いを排した完璧な復讐

次はいよいよ復讐パートです。まず安心していただきたいのはこの漫画、１話の途中から最後までずっと復讐パートです。それも非常に徹底された飽きない内容です。
あらすじだけ見るとよくある高校生がいじめに対して復讐する話に見えるかもしれませんがこの漫画においていじめっ子への復讐なんてものは序の序です。加担した生徒や権力に酔った醜い大人、それらを取り巻く強大な組織等々、そのすべてを徹底的に潰す復讐劇が描かれています。

そんな復讐には当然強さ、知能、権力や経済力等といった力が必要になります。誰であろうが持てる力と知識すべてを駆使して潰す。そんな純粋な復讐心だけを原動力に、普通の模範学生だった主人公がそれらを手にし、成長していくわけですね。

それってどんな復讐なの？と感じるかもしれません。一つめちゃくちゃ簡単に紹介してみましょう。
まず落ちぶれてしまった権力者に植物状態の際に手にした社会情勢。つまり復讐パートでは未来の情報を使い、協力関係を持ちかける。強力なバックが付いた状態でかつての加害者に接触し、物理的に制裁した後に家族や関係者にも接触。バックの存在をひけらかしたり、関係者にとってプラスになる情報を持ちかけるたりするふりをして一時的に協力する。そして完全に加害者を社会的にも孤立させて地獄を味合わせるとともに、関係者も手のひらの上に乗せていつでも潰せる状態にするといった感じ。

また何がすごいって、あらゆる人間を手のひらの上に乗せることで無実の人間や復讐の必要がないと判断した人間に対してはほとんど被害を与えないんですね。そこから生まれる人間ドラマなんかもこの漫画の大きな魅力ですね。

このように、余計なものは一切ない復讐に特化した内容であり、話がダレることもありません。だからこそ、復讐というドロドロとしたテーマでありながら、最後までストレスなく読める漫画なのです！

多くの絡みと主人公の魅力

この漫画の登場人物は当然復讐対象だけではありません。大きな要因となった主人公の家族はもちろん唯一味方となってくれた親友や利用価値のある罪のない学生。主人公に様々な恩恵を与えてくれる権力者や、強さを与えてくれる戦いの師など、、魅力的なキャラクターが本当に多いです。

復讐の鬼となってしまった主人公も彼らと共にするシーンでは、もともとの心優しい一面を少しだけ垣間見ることができるかもしれません。そして彼らもまた、主人公の魅力に魅力に触れ、あくまで利用関係だったのが徐々に信頼を寄せていくこともありとても頼りになります。

きっと主人公以外でもお気に入りのキャラクターが見つかるはずですよ！

気になった点

大規模でありながらテンポも良い。だからこその注意点

個人的には星5.0の最高評価だったので特段気になりませんでしたが気になる人がいるかもしれないので紹介します。

最初にも書きましたがこの漫画のコンセプトは徹底的な復讐です。いじめっ子やその関係者をただ暴力で制裁するみたいな単純な内容ではありません。その分、主人公が必要な権力や財力を手に入れる過程やその協力者に関するストーリーも丁寧に展開されています。ですから読者は手っ取り早くスカッとするというよりは、スカッとしながらも全体のストーリーを味わっていくという形になるかと思います。

それでいてこの漫画、テンポは非常によくサクサク進みます。ですが悪く言えばテンポを良くするためのご都合展開も多少はあります。もしかしたら「大の大人が高校生を信頼し過ぎでは？」みたいな疑問が生まれるかもしれません。ちゃんと大人から信頼を得るプランを入念に用意している事は分かるので僕はそこまで気になりませんでした。

まとめ

以上、「悪の登校」の紹介でした！いまではメジャーになりつつある復讐というテーマの漫画ですが、正直胸糞なまま終わったり、主人公が頼りなくて不完全燃焼になってしまう漫画も多く、最後まで復讐というテーマを書ききる漫画はかなり珍しいように感じます。
だからこそ「悪の登校」は復讐ものが好きな方にぜひ１度は読んでほしいなと感じる漫画でした。話も重すぎずテンポもいいですからもちろん万人にもおすすめできる作品です！

ぜひこの完璧な復讐劇を最後まで見届けいただきたいです！